みなさん、こんにちは。

今回は、木造建築の耐震性について、その法的根拠となっている「建築基準法」について、その内容がどのように変わってきたかを確認して、耐震に対する意識が向上できたらと思っています。

まず、建築基準法に基づく現行の耐震基準は、昭和56年6月1日に導入されました。
よって、今回の香川県をはじめとした木造建築家屋に対する補助はこれ以前の着工分について、この耐震基準と同様の適合性を求めるもので、このための耐震診断やその結果に基づく耐震改修工事に対して、補助を行おうというものです。

この建築基準法の改正で、「新耐震設計基準」が定められた背景には、1978年(昭和53年)に起きた宮城県沖地震が契機となっています。
この新耐震設計基準の導入後に発生した大地震である阪神淡路大震災では、この基準前後の建物で大きな差が発生しています。
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(国交省のホームページより:http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000043.html)

新基準以前の家屋については、30%弱が「大破以上」で、「軽微・無被害」は全体の約3分の1であるのに対し、新基準以降の家屋では75%が「軽微・無被害」と報告されています。
(平成7年阪神淡路大震災建築震災調査委員会中間報告)

このときの新基準で定められた主な内容は、

  • 壁量規定の見直しが行われた。
  • 構造用合板やせっこうボード等の面材を張った壁などが追加された。
  • 床面積あたりの必要壁長さや、軸組の種類・倍率が改定された。

でした。
(具体的な内容は難しい話ですので、ここでは省略します)

これまでになく、数値などを使って具体的な基準としたところが、特長と言えます。