みなさん、こんにちは。

今回は実際の事例を取り上げながら、地震対策改修工事の可能性についてお話します。

まず、この事例のお客様の家屋は昭和55年に建てられた木造平屋建です。
現行の耐震基準の導入が昭和56年6月ですから、この基準の適用以前の家屋です。
建物の特徴の1つとして、屋根の仕様が「土葺瓦屋根」となっています。
表面上は瓦屋根ですが、実際に屋根をめくってみると、その下には大量の土が載っていて、その土を使って屋根瓦を固定している作りです。
かつてはかなり多かった構造のようです。

この土のために、断熱効果が高いなどというメリットがある一方で、かつては、地震対策としてもわざと重くすることで上下の揺れを防ぐと言われてもいましたが、軽微な地震ならそうかもしれないものの、強度の地震にはその荷重を躯体が支えきれずに、家屋が倒壊するリスクの高い構造と認知されるに至っています。

このような事情と日本家屋にありがちな「続き間」によって、壁面で支える力も不足し、平屋建てながらこのお宅に診断士が出した耐震診断結果の評点は、「0.24」というかなりショッキングな数字でした。

復習になりますが、この評点(上部構造評点)は、震度6強~7の大地震に対し、「1.0」が耐震基準を満たした合格点で、「0.7」を下回ると「倒壊する可能性が高い」という診断になります。
これが、「0.24」となると.....。

それでも、きちんと耐震の改修工事を行えば大丈夫です!。
このお客様の例では、
 1)屋根の葺き替え
 2)耐震補強金物工事

で、評点を「1.0」まで改善することが可能です。

低い評点からの改修工事となると、改修すべき項目が増えたり、規模が大きくなるため、工事費用は大きくなりますが、ほとんどのケースは対策のしようがありますので、どうぞお気軽にご相談下さい。

地震はいつ来るかわかりませんが、それに対する備えは可能です。
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