みなさん、こんにちは。
耐震構造の件で、屋根を軽くすることの効果をお伝えしましたが、今回はそもそも屋根瓦が多い理由やその地域性についての話です。
歴史的に見て、屋根瓦が普及した理由の1つは火災対策です。
それまでは、板葺きや茅葺きであったものが、延焼を防ぐ目的で瓦葺きが増えていきます。
例えば、江戸城下は瓦葺の家屋であることが求められていました。
また、西日本では台風災害や風雨対策の観点からも屋根瓦が多く、一方、東日本から北日本では降雪対策から瓦屋根にこだわらず、積雪に耐えながらも、屋根荷重そのものを軽くしようという狙いがありました。
地震で倒壊した木造家屋の映像を見ると、その多くが瓦屋根であることに気が付きませんか?
(屋根が軽量であれば、倒壊しないというわけではなく、躯体そのものの強度等の影響もありますが)
見た目にこだわる故の、新たな軽量瓦という選択肢や新素材の屋根材など、費用やメンテナンスの負荷なども考慮しての検討が必要ですが、耐震の観点からも屋根の軽量化は効果的な対策の1つであることを頭の片隅にでも入れておいていただければ、ありがたいです。
そういう話題でした。